まずは気密の大切さやっと明らか?になりつつある花粉&アレルギー対策に有効で体にやさしい住まい『高気密・高断熱・計画換気住宅』 前回のコラムにありましたポイントの1つ『気密』はどのように保たれ、どんな役目を果たしてくれているのかご存知ですか!?前回、例にあげた『魔法瓶』はなぜ飲み物を入れた状態の時と同じ温度で保たれているのでしょう? ポイントの1つに密閉率のよい内部構造があげられます。これと同じように家も床下から屋根裏まですーっぽりと気密精度の高いシートで覆うのです。でも、このシートで覆った後、外壁から穴を開けることが!それは・・電話線や電気の引き込みなどです。もちろん、配線と穴の隙間は気密精度の高い材料できちんと埋めます。そこまで徹底するのは「すきま」を減らし、外気の進入を防ぎ、外の気温に左右されにくく、花粉などの進入を防ぐ為でもあります。外の騒音も気にならず安眠でき、室内のピアノなどの大きな音も外に迷惑かけにくい防音機能も! また冬の暖かくした、夏は冷やした空気も逃がしにくいのです。さらに、窓や玄関などのサッシにも気密性能を維持できる仕様にします。気密を保つにはチェックポイントがたくさんあります。 さて、気密の性能が高いと酸素不足にならない?空気は入れ替えないままで大丈夫?と心配になりませんか??それは、また次回?のお楽しみ~です♪ 義務付けされた計画換気とは?さて、何回かにわたり特集しています花粉&アレルギー対策に有効な『高気密・高断熱・計画換気住宅』 『断熱』の大切さは以前にも何度かコラム(Part2・18のコラムを参照してください)に登場しましたが前回の気密とセットでパワーアップするのがわかっていただけたと思います♪すると今回は『計画換気!?』その前に「換気」の大切さを知っていただきたいのです。 換気・・単純に換気扇があれば空気が入れ替わるのではありません!実は同じ量の空気が入ってこないと空気は排出されず換気はできません。入口が小さいと空気も入りにくく排気量も低下してしまうのです。以前の住宅は隙間があり、わざわざ空気の取り入れ口を設けなくても勝手に空気が入れ替わっていました。現在の住まいは気密が保たれ勝手に・・・はないのです。 すでに法律で規制された『換気設備の義務付け』とは、窓の開閉でなく住まいの各部屋(トイレ、洗面、玄関、廊下などを除く)に機械換気設備を設けること。これは、各部屋に空気の入口=給気口を設け空気の流れを考え排気口を設置して空気の入れ替えを機械的に行います。この換気=空気の入れ替えをする事により、もちろんきれいな空気の中で過ごせ、家具などから発散される有害物質を室内に貯めないことや室内のダニやカビの繁殖を防ぐ事も出来るのです。 そのためには、もちろん、排気と給気のセットが前提です。(意味はおわかりいただけますよね!)今、お住まいの家でこのような設備を設けていない方は、お料理するときは近くの窓を開けてお試しくださいね。台所など調理機器の近くに給気口を設けて、部屋全体に汚染した空気が流れないようにするためです。 それと、換気扇の下でタバコを吸われる方も♪ 空気の給気と排気アレルギー対策に有効な住まい『高気密・高断熱・計画換気住宅』からは段々、真髄に近づいてきたような!?遠くなったような!?いや、この最終の「計画換気」を理解いただくために「換気」の大切さを知っていただきたいのです。 『換気』とは換気扇だけでは役割を果たしづらい事がおわかりいただけたと思います。ただこの換気の取り方や位置によってさらに有効な『換気=空気の入れ替え』ができるのです。 前回の台所同様、お風呂やトイレのように定期的に発する汚染や入れ替えたい空気がある場所には必ず窓か換気扇などの機械設備が設置されていると思います。この換気扇には窓と違って強制的に空気を排出する役割があるのはすでにご存知ですよね♪ それならば・・・機械設備である換気扇を設置されている場所だけでなく、他の場所の空気も排出するよう有効に活用してみませんか!?まずは空気の流れを作るために部屋の間仕切りである壁に穴を開ける?? いいえ、部屋の出入り口にある建具の下をカットしてみませんか!?それだけでも空気は動き出します。その前に、ドアを開けるのが簡単で有効です。もちろん、窓も工夫次第です。流れをよりよくするには、空気の入口と出口を部屋の対角線上に取るのが有効です。(いくら窓を開けても風の流れに合った場所に出口がないと風も入りにくいですよね) また、給気のために窓を開けなくても窓枠の上や下の部分にガラリがついている場合もありますし、他にリビングや寝室などの壁面にプラスチックやアルミ製の○や□形が設置されている場合もあります。これこそ、給気口なんですよ。1度、確認してみてくださいね。 これで、一層 有効な換気をしてキレイな空気でお過ごしください♪ 換気回数の必要性さて、今回もアレルギー対策に有効な住まい『高気密・高断熱・計画換気住宅』から遠くなったような!?の第2弾としてここ数回にわたって特集しています『換気』についてです。 以前Vol.20でも取り上げましたがシックハウス症候群に対し、材料の規制以外にも法案が成立しました『換気設備の義務付け』とは何でしょうか!?これには、ただ機械換気設備を設けるという事だけでなく換気回数も決められているのです!それは『換気回数として1時間に0.5回が必要』この意味は?と思いませんか!?まず、1時間に0.5回とは・・・2時間に1回、部屋の空気が入れ替わらなければいけないという意味です。 では、なぜその数字が出てきたのでしょうか!?人は部屋の中で健康的に生活するためには呼吸だけで『1人=1時間に1.2m3(立方メートル)の空気』を消費しています。もちろん、呼吸する以外に体臭、生活臭、衣類・・寝具・内装などのホコリ、水蒸気の発生などもあり、それらを含めると約30m3と言われています。ただ、この中には炊事、掃除、タバコなどで換気しなければならない空気は含まれていません。 しかし炊事場所には容量の大きな換気設備・・・換気扇を作動させたり、掃除時には窓を開けたり、浴室やトイレには小型の換気扇があったりと換気は充分に、足りています。通常の生活で、例えるなら4人家族で30m3(1人)x4=120m3の空気が必要・・・という事は1時間に120m3が入れ替わらなければなりませんよね。住まいが120m3(平方メートル)=約37坪なら通常の天井高さは2.4mですので約300m3の空気量があるという事になります。 居室内の空気・・リビングやダイニングなど人の集まりを考え入替しなければならない回数は、必要空気量120m3÷建物全体の空気量300m3で1時間に40%(0.4回)となります。余裕を持たせて考えると0.5回の空気が入れ替わらなければならないのです。最近の住まいは、気密も高くエアコンなどで窓を開けての換気も少なくなっていると思います。自然に入れ替わるコトが少ないので、人が快適に暮らすためにこのような『1時間に0.5回』といった法律が加わったのです。 これで、『換気設備の義務付け・・換気回数の必要性』をわかっていただけたでしょうか!?もちろん、業者はきちんとその回数を計算した上で換気扇の容量、適切な位置に設置していますのでご安心くださいね♪ 計画換気の大切さ今回はやーっとアレルギー対策に有効な住まい『高気密・高断熱・計画換気住宅』の最終章?集大成となります♪ さて、数回に及びました『換気』がどんなに大切で取り方によって変化があるのか、身近な割に知られていなかったのでは!?でも、わかってしまえば楽勝!他の『気密・断熱』に対してそれぞれの役割はすでに取り上げていたので、3つ揃う良さはもうわかった!とうなずかれている方も多いのでは!?と思います。そして、花粉などのアレルギーに反応せずにいられる住空間には最適♪とわかっていただけたかと思います。 ただ、最近は『換気』が中心でしたので改めまして『気密・断熱・計画換気』の3つが揃っているとなぜいいのでしょうか!?まず『気密』・・・外気の進入を防ぎます。しかし、気密が保たれるだけでは外気温の影響を受け、室内の温度は変化してしまいます。 では、どうしたらいいのでしょう!?そこで、空調などの設備で快適にさせた室内の温度を保つために『断熱』が重要になってくるのです。『外断熱』だと、なおGood!!気密と断熱ががっちりスクラムを組むと・・・断熱材で外気と室内が遮断され、気密シートで家全体を覆っているので建物内が全て温度差のない状況になりやすいのです! さらに『計画換気』がセットになると・・・人が生活する上で変化する空気の入れ替えはもちろん、計画的な換気によって空気の流れがよくなり部屋の用途や日当たりなどで多少、異なる室内の空気も循環されて一層快適に過ごせるのです。 実は、まだ室内で発生しやすい身体に影響を及ぼす○○や○○は?・・・さらに建物に対しても快適!に関してはまた次回へ続く~です♪ |
代表取締役 豊島 潔 |